「フォームが崩れる」
「動きに無駄が多い」
「出力はあるのにスピードが出ない」
こうした悩みを抱える選手の多くに共通するのが、“連動の欠如”です。
身体全体のつながりが失われていると、どれだけ力を持っていても、パフォーマンスは思うように上がりません。
今回は、パフォーマンスと連動性の関係性について、身体操作の視点から解説します。
“連動がない”とはどういう状態?
- 足は動いてるけど、上半身がついてこない
- 出力しても動きがギクシャクする
- どこかひとつの部位に“頼りすぎる”動き方になっている
こうした状態は、動きがバラバラで、力が“つながっていない”証拠です。
なぜ連動が必要なのか?
→ 力は「発揮」より「伝達」が大事
例えば、足の筋力が強くても
- 体幹が不安定
- 上半身が固まっている
- 逆側の手足がうまく動かない
これだけで「本来の力」が出しきれなくなります。
逆に、“少ない力でも、連動して使える”選手はキレもスピードも出やすいです。
実際のケース:ランナーの動きが変わった瞬間
あるランナーは、「腕振りがうまくいかず、上半身がブレる」という悩みを持っていました。
アプローチとしては、
- 上肢〜体幹〜下肢のクロス連動を促すトレーニング
- 肩甲骨と骨盤の“同時連動”練習
- 小さい動きでの動作コントロールトレーニング
これらを継続した結果、
「走っていて身体がまとまっている感じがする」
「フォームが安定して、後半でも崩れにくくなった」
といった変化が見られました。
連動を作る3つの視点
① クロスの連動(対角線の意識)
右手と左足、左手と右足――
対角線の動きがうまくつながっていないと、動きが分断されてしまいます。
→ 右の肩甲骨と左のお尻を同時に使うようなトレーニングが効果的。
② 中心から末端への伝達
力は体幹→肩・股関節→手足へと伝わります。
中心がグラついていると、末端の動きもブレます。
→ 体幹を固めるのではなく、“安定しながら動ける状態”を目指す。
③ 柔らかく“つなげる”
連動=ただ「動きを合わせる」だけではありません。
柔らかさとしなやかさの中でつなぐことが重要です。
→ 硬いフォームではなく、流れるような動きが理想。
まとめ:連動は「技術」であり「意識」
連動は筋力や柔軟性だけで自然に生まれるものではありません。
意識して作り、感じて育てる“技術”です。
- スピードが伸びない
- フォームが崩れる
- なんとなくプレーにキレがない
こういった悩みを持つ選手には、ぜひ一度「連動」の視点を取り入れてもらいたいと思います。
コンディショニング・トレーニングを受けてみたいかたはお問い合わせよりご連絡お待ちしております。