長距離を走る中で、こんな悩みを抱えていませんか?
- 左脚(お尻〜太もも〜ふくらはぎ)がずっと張っている
- 腕振りで右肩が力みやすく、時々痛みが出る
- 肩甲骨の動きが悪く、走りのフォームが崩れる
これらの症状、実は筋肉の硬さだけが原因ではありません。
本当のカギは、「身体全体の連動性」や「力の伝達効率」にあるかもしれません。
目次
■ クライアントの悩み(実例)
実際にサポートした長距離ランナーの例です。
主な悩み
- 左脚のハリが強く、練習後も抜けない
- 右肩が振る時に力んでしまい、痛みも出やすい
- 肩甲骨の内転(内側への動き)がスムーズにできず、動きが硬い
■ 原因を探ってみると…
左脚のハリの原因
- 地面からの反発を上半身に伝えきれていない
- 左のお尻と右肩甲骨の連携がうまくできていない
- 股関節のクッション性が弱く、衝撃が吸収できない
右肩の力み・痛み
- 肩のすくみが強く出すぎている
- 肩甲骨の内転が制限されている
- 胸椎の回旋や伸展の可動性が不足している
肩甲骨の内転ができない理由
- 胸周りの筋肉の硬さ
- 背中が硬い
- 肩や肩甲骨の操作性の低下
■ 改善のポイント(戦略)
この選手の身体の状態から、こんなテーマでアプローチしました。
- お尻をしっかり使える身体にする
- 肩甲骨とみぞおち、背骨の柔軟性・操作性UP
- 下肢の上に上半身をしっかり“乗せる”
- 肩甲骨とお尻を連動して使える身体づくり
■ 実際に行ったトレーニング内容
【ストレッチ&調整フェーズ】
- お尻・もも裏・股関節の付け根ストレッチ
- 胸椎伸展ストレッチ
- みぞおち・頸部・肩甲骨への刺激
- 鎖骨への感覚入力ワーク
- 足裏への刺激で立ち感アップ
➡ 最後にショルダーアイソレーション(肩甲骨の前後・左右の動き)で変化をチェック
【動作再教育フェーズ】
- 股関節入れ(裏ももへの刺激、母趾球・小趾球・踵への荷重を意識)
- みぞおちタッチ+体幹回旋動作(両足支持→片足支持で段階的に)
- ニーリングフロー(股関節を複合的に使う 股関節で体重を乗せる感覚を養う)
- 立甲ワーク(肩甲骨を立たせる動き)
- 四つ這いで手踏み・片手上げで脇腹で体重を支える
■ 結果と変化
トレーニング後には、
- 左脚のハリがかなり軽減
- 右肩の力みが消え、痛みもほぼなし
- 腕振りのスムーズさがアップ
など、即時的な改善が見られました。
■ まとめ:動きを変えればパフォーマンスは変わる
筋肉を“ほぐす”だけでは根本的な解決にはなりません。
動きの質=身体の連動性や力の伝達を見直すことで、
もっとラクに、もっとしなやかに走れるようになります。
もし同じような悩みがある方は、
「肩甲骨とお尻がちゃんと連動しているか?」
「股関節や脊柱がスムーズに使えているか?」
一度チェックしてみてください!
身体の動きを根本から整えたいランナーへ
僕のトレーニングでは、
“筋肉を鍛える”だけじゃなく、
“動きそのものを最適化”するサポートをしています。
今回行った詳しいトレーニング方法などはまたお伝えします!